2017.12.11

リコーが30万円以下のガーメントプリンター「Ri 100」を発売

リコー記者会見の様子

2017年11月16日、東京都港区の「ラ・コレッツィオーネ」で、㈱リコーによる「RICOH Ri 100」製品発表会がおこなわれた。
「Ri 100」は小型のガーメントプリンターで、8月に発表され、本発表会を経て11月20日に正式発売となった。
午前11時からはじまった製品発表会では、同社の山下良則社長が「Ri 100」でプリントされた自身の似顔絵Tシャツを着用。「自分だけの1点モノのTシャツ」と説明し、壇上に立った。そして、
「今回は単なるハードの発表会ではない。Ri 100を通じてワクワク感や喜び、自分だけの1点モノを手にした時の弾ける笑顔を届けたい」と述べた。さらに、
「これまでの印刷プロセスを変えたい。例えば、建材の床板はグラビア印刷なので版が必要になりコストもかかる。しかし、1人ずつに『あなただけのもの』を提供できないかと考えていた。しかも工場で作るのではなく、目の前で作ってもらうことがワクワク感に繋がる。衣料の場合、スクリーンプリントからインクジェットになることで、これまでの印刷プロセスを変えることができる」。
続いて同社CIP開発本部長の森田哲也氏より、「Ri 100」と仕上機「Rh 100」の詳細が説明された。
このあとリコージャパン㈱の新規事業本部長、武田健一氏が「Ri 100」のビジネス展開について、
「目標は2つ。顧客の満足は当然のことで、その先にいる顧客の顧客にまで届く価値を作る事(CCS)と、新たなビジネスを創出したい」と説明。また、「Ri 100」は発売前に既に300社超にテストマーケティングをおこなっており、JFAユニクロサッカーキッズ、UTme!×タツノコプロコラボ、リコージャパンファミリーデーなどの実績が報告された。

リコー記者会見の様子

リコーがボディも販売、初年度で2000台の販売を目指す

「Ri 100」のビジネス展開は次の通り。
・プリンター、サプライ、コンテンツ、ガーメントを合わせて提供する。ボディの販売もリコーがおこなうが、ボディは様々なメーカーの商品を使用。リコーがワンストップで提供することで、町の文具屋や観光地のお土産屋などで、明日からすぐビジネスを始めることができる。
・順次有償、無償のデザインコンテンツを拡充していく。
・「Ri 100」のレンタルメニューも用意する。
販売目標について、
・目標販売台数は年間2000台
・2017年度~2019年度の売り上げ目標総額は、プリンター、インク、保守で23億円、コンテンツとガーメントで32億円。合計55億円を目指す。
続いておこなわれた質疑応答でTシャツプリントの規模を尋ねられた同社は、
「ワールドワイドでのガーメントプリンター、サプライ市場は約200億円、3年後には260億円まで膨らむだろうと言われている。国内市場で目指しているのが2年で55億。3年後にはワールドワイドで年間100億円の売り上げを目指している」と回答した。

リコー記者会見の様子

移動式のワゴンショップ型ウエアプリント店が登場する?

「RICOH Ri 100」最大の特徴は「価格」だ。298,000円(税別)と従来のガーメントプリンターに比べて1/3~1/5で、ウエアプリント業界の常識を覆す機種となった。本体サイズもオフィスユースの中型レーザープリンター程度、重さも約25㎏と軽い。「ガーメントプリンターは欲しいけど、100万円も出せない」、「店が狭くて設置スペースがない」というウエアプリントショップには嬉しいニュースだ。

同機はこれからのウエアプリントビジネスを大きく変える可能性を秘めている。今よりもガーメントプリンターが普及することで、「1枚からフルカラープリントTシャツが簡単にできる」ことが消費者に周知されるようになるだろう。また、小型、軽量を生かしてワゴンショップなどの移動式店舗も登場すると考えられる。新しいビジネスモデルが誕生することで、ウエアプリント市場がより活性化するはずだ。

リコーのRi 100とRh 100

淡色ボディプリントに特化した小型軽量モデル

Ri 100は小型ながらも、ガーメントプリンターとして十分な機能を備えている。CMYKインク搭載で、淡色綿Tシャツ(綿混紡率100~50%)にプリント可能。プリント範囲はA4相当で、Tシャツ、エコバッグなどに対応している。プリント手順は次の通り。最初にボディをカセットにセットし、別売りの仕上機「Rh 100(54,000円・税別)」にカセットを入れて皺取りの熱プレス(約30秒)をおこなう。カセットを「Ri 100」にセットし、プリント(約2分30秒)。カセットごと取り出して、再び仕上機に入れてインクを定着させる(約3分)。操作が簡単なので、パートやアルバイトにも任せることが出来る。Rh 100は庫内温度が180℃まで上がるが、外から触っても熱くないので安心だ。
Ri 100には「リコーデザインソフトウェア」が付属。イラストやフレームを組み合わせて簡単にデザインを作る機能だけでなく、イラストレーターやフォトショップなどで作ったデータを取り込んでプリント可能。プロショップでも十分使うことができる。Ri 100とRh 100をセットで導入しても352,000円(税別)。仕上機「Rh 100」は一般的な熱プレス機で代用可能なので、すでにトナー転写やラバーシートでウエアプリントしている業者なら、Ri 100だけ導入すればいい。
Ri 100の保守料金は年間40,600円で、納入後12ヶ月は無償。保守はRICOHのカスタマーエンジニアがおこなってくれる。将来的にはRi 100のレンタルも計画されているので、イベントなどで活用できそうだ。

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