社長挨拶
世に出版社は3500あると言われていますが、その業態は様々です。報道の一翼を担う雑誌を発行したり、ストイックな学術書を編んだり、エンターテイメントを提供したり……それぞれに、生み出すプロセスと生まれる書籍は異なります。100社100様と言っても良いでしょう。
当社は、業界専門誌の発行を軸として歩んできました。しかも印章業、オーダーグッズビジネスというニッチな世界の専門誌です。故に、他の出版社よりさらに特殊なスタイルで、非凡なノウハウを持ち、レアなメディアを生み出しています。
例えば、業界誌【月刊 現代印章】では単なる商品情報や国内市況に留まらず、国政から国際機関、メガバンクなどにも取材をおこない、日本の印鑑制度の動向に目を光らせています。大震災が起これば被災地に趣き、災害報道もおこないます。
【OGBSマガジン】ではウエアプリント、レーザー加工といった、日進月歩で進化するオーダーグッズの機器と製法を毎号追跡しています。有力企業のトップや製造工場の裏側まで丁寧に取材し、虎の巻のような誌面を作り上げます。
そして、それらにまつわる知識とノウハウを、紙以外の方法でも世の中に
提供します。
展示会【オーダーグッズビジネスショー】では雑誌に掲載した機器や商材を一堂に集め、読者とスポンサーの交流の場を作ります。また、スポンサーの依頼により導入事例の取材、WEBコンテンツの製作をおこなったり、新たな製造機器の開発や新規ビジネスの立ち上げに際してコンサルティングを依頼されることもあります。当社が活動するカテゴリはニッチではありますが、だからこそ当社が蓄えてきたコンテンツは他にないオンリーワンのコンテンツとして、関連業界の皆様から頼みとされているのです。
この「オンリーワン」がゲンダイ出版の特長であり、理想です。
当社は、すでに世にある媒体を真似た出版物を生み出すことに価値を感じません。少部数でも、ニッチでもいい。当社にしかない媒体を世に出すことが当社の成長と、社会への貢献に繋がると思うからです。
社是の1つとして「鶏口となるも牛後となるなかれ」を掲げています。大市場のおこぼれを拾うのではなく、小分野でもその道のトップになれ、と。トップにはトップにしか見えない景色があり、トップでしかありつけない果実があります。出版不況という言葉が常套句となった時代に、当社はお陰様で3期連続の増収増益を達成しました。
もう一つ、ゲンダイ出版の大きな社是は「本ではなく、未来を創る」です。
出版社は、情報と思想を世に広く伝える使命を持っています。雑誌を売って利益を稼ぐだけの会社に堕してはなりません。当社のスタッフ1人1人がおこなう日々の活動とそこから生み出される媒体が、日本の未来をより良くすることに繋がっていかねばなりません。
その使命感とプライドを持って、取材に赴き、カメラを構え、ペンを握り、誌面を編む……それがゲンダイ出版の仕事です。
私たちは本を作っているのではありません。
未来を創っているのです。
その未来とは、社員、お客様、取引先をはじめ、
当社にまつわる全ての人々にとっての明るく豊かな未来です。