シーリングワックススタンプ=封蝋印の話
蝋を垂らして手紙を封緘するアンティークなアイテム
シーリングワックススタンプとは手紙を封緘する際に使用する金属製のスタンプのこと。溶かした封蝋(シーリングワックス)を封筒の閉じ部分などに垂らして、その上からスタンプを捺します。こうすることで、蝋の上に模様を表現することができます。封蝋印とも呼ばれ、糊やシールと違って立体的な表現が可能です。
封蝋印には独特の味わいがあります。ヨーロッパの貴族が紋章の入った封蝋印で手紙に封をする用途で使用されていました。現在でも手紙・文書の封緘やウイスキー・ブランデーのような高級酒瓶の密封用などにも使われ、ヨーロッパを中心に文化が受け継がれています。
部材を仕入れて刻印部分を内製しよう
シーリングワックススタンプは日本でも人気があり、20~40代の女性を中心に多くのユーザーが存在しています。「高級感があって可愛い」「手間暇かけて作る楽しみがある」といった要素に加え、商品がアンティーク調なので部屋を飾るインテリアにもなるのが人気の理由のようです。
印面にあたる刻印部分はオーダーメイドすることも可能で、用途や好みに応じて付け替えて使用します。カップルが記念にイニシャルを組み合わせて製作したり、「結婚式の招待状に捺したい」というお客もいるそうです。刻印部分は真鍮製が多いため、金属加工に対応した彫刻機を使えば、刻印部分を内製することができるでしょう。または、真鍮を深く彫れるほどのレーザー加工機があれば、彫刻機同様に製作できます。
シーリングワックススタンプの豆知識
自店でシーリングワックススタンプを扱うなら注意点を押さえましょう。
封蝋作業の際、スタンプの刻印部が熱いとワックスが貼り付いてしまいます。あらかじめ濡らした布の上にスタンプを置いて冷却させましょう。初心者でも簡単に作業しやすいよう離型パットを用意しているメーカーもあります。
「封蝋時に失敗したくない」という時に便利なのが、お菓子作りや料理に使うクッキングシート。シートは耐熱性に優れたシリコン樹脂などが表面にコーティングしてあるため、この上でシーリングワックススタンプを使うとシートから簡単にワックスが剥がせます。クッキングシートの上で納得がいくものを仕上げてから、本番の対象物にボンドなどで貼ればうまくいきます。
また手紙を郵送する場合はワックスだけでは封が剥がれる可能性があるので、あらかじめ封筒に糊付けして郵送しましょう。また郵便物は機械で仕分けされるので、その工程中にワックスが破損する恐れがあります。アメリカではワックス破損を防ぐために別の封筒に入れて送ることもあるそうです。
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